こんにちは。ヒロです。
猫がリラックスしているときや甘えているときにゴロゴロと喉を鳴らす姿は、とても癒されるものです。
実は、猫のゴロゴロ音には意外な役割があり、単なる満足のサインではないことがわかっています。
最近では、猫のゴロゴロ音の効果が科学的に注目され、リラックス効果やメンタルケアに役立つ可能性が指摘されています。
本記事では、猫のゴロゴロ音の仕組みについて詳しく解説していきます。
・猫のゴロゴロ音の効果
・猫のゴロゴロの注意点
猫はなぜゴロゴロと音を出すのか?

猫が喉をゴロゴロと鳴らす行動には、さまざまな理由があります。
一般的には、リラックスしているときや嬉しいときに見られるため、「機嫌がいいサイン」として知られています。
しかし、それだけではなく、猫にとって重要なコミュニケーション手段や自己治癒のための行動でもあります。
ここでは、猫がゴロゴロと音を出す理由について見ていきましょう。
① 母猫と子猫のコミュニケーション
猫のゴロゴロ音は、生まれてすぐの子猫と母猫の間で交わされる大切なサインのひとつです。
生後まもない子猫は視力や聴力が発達しておらず、母猫が近くにいることを確認する手段としてゴロゴロ音を発します。
一方、母猫も子猫に安心感を与えるためにゴロゴロと喉を鳴らし、親子の絆を深める役割を果たしています。
② リラックスしているとき
多くの猫は、飼い主に撫でられたり、暖かい場所でくつろいでいるときにゴロゴロと喉を鳴らします。
この音には、猫自身の心を落ち着かせる効果があり、リラックスしているときに自然と出ることが多いのです。
特に、膝の上で眠っているときや日向ぼっこをしているときに見られます。
③ 要求や甘えのサイン
猫が飼い主に何かを求めているときにも、ゴロゴロ音を出すことがあります。
例えば、ごはんの時間が近づいたときや、もっと撫でてほしいと感じたときに、「ちょっと構って!」という気持ちでゴロゴロ鳴らすことがあります。
これは、母猫に甘えるときに鳴らしていた音の名残とも考えられています。
④ ストレスや不安を感じているとき
意外かもしれませんが、猫はストレスを感じているときにもゴロゴロ音を発することがあります。
例えば、動物病院で診察を受けているときや、知らない人が家に来たときなど、緊張している場面でもゴロゴロと喉を鳴らすことがあります。
これは「自分を落ち着かせようとする自己安定行動」とされており、人間が深呼吸をすることで気持ちを落ち着かせるのと似たような仕組みです。
⑤ 自己治癒のため
猫のゴロゴロ音には、傷の回復や骨密度の向上に関わる働きがあるといわれています。
ゴロゴロ音の周波数(25ヘルツ前後)は、血流を良くし、骨の修復を促す効果があると考えられており、実際に骨折を早く治すための医療機器の開発にも活かされています。
そのため、猫は体調が悪いときやケガをしているときにも、自分を癒やすためにゴロゴロ音を出すことがあるのです。
猫のゴロゴロのメリット

猫がゴロゴロと喉を鳴らす行動には、単なる癒し以上の効果があることが分かっています。
この音にはストレスを軽減したり、リラックスさせたりする作用があり、さらには健康面にも良い影響をもたらす可能性があります。
ここでは、猫のゴロゴロ音が人にもたらす具体的なメリットについて解説します。
ストレス軽減につながる
猫のゴロゴロ音を聞くことで、ストレスが和らぐと言われています。この理由のひとつに、ゴロゴロ音の周波数が関係しています。
ゴロゴロ音の周波数は約25ヘルツ前後であり、これは「副交感神経」を優位にするのに適した音とされています。副交感神経が働くと、心拍が落ち着き、リラックスしやすくなります。
例えば、仕事で疲れたときや緊張しているときに猫がそばにいてゴロゴロ音を出していると、自然と心が穏やかになることがあります。
また、ゴロゴロ音には「セロトニン」という幸せホルモンの分泌を促す効果もあるため、気分が安定しやすくなるのです。
実際に、フランスでは「ゴロゴロセラピー」と呼ばれる方法が注目され、猫のゴロゴロ音を利用したリラクゼーションが広まっています。
このことからも、ゴロゴロ音にはストレス軽減の効果があることが分かります。
リラックス効果
猫のゴロゴロ音には、リラックスを促す作用もあります。
この音には「1/fゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)」と呼ばれる特徴があり、川のせせらぎや風の音、小鳥のさえずりと同じように、人の心を落ち着かせる効果があるのです。
例えば、猫と一緒にいるときにゴロゴロ音を聞きながら過ごすと、心が穏やかになり、気持ちが落ち着くと感じることが多いでしょう。
また、ゴロゴロ音を聞くことで呼吸が深くなり、自然とリラックスできるとも言われています。
猫がゴロゴロと喉を鳴らすときは、基本的にリラックスしている証拠です。
そのため、猫のそばで一緒にいると、人間もその穏やかな空気に影響され、気持ちが落ち着くのかもしれません。
骨折やケガにも効果がある
先ほどもお伝えしましたが、猫のゴロゴロ音には、驚くべきことに「骨折の治癒を促す効果」もあるとされています。
この理由は、ゴロゴロ音の低周波振動が骨の修復を助ける働きを持っているためです。
研究によると、25ヘルツ前後の音は骨の形成を促進し、骨密度を高める可能性があることがわかっています。
実際に、猫は他の動物に比べて骨折の回復が早いとされており、このゴロゴロ音の影響ではないかと考えられています。
また、医療の現場でもこの効果に注目し、「超音波骨折治療法」と呼ばれる治療法が開発されています。
この治療法では、猫のゴロゴロ音と同じ周波数の振動を利用し、骨折の治療を早めることができるとされています。
有名な例として、サッカー選手のデビッド・ベッカム氏がこの治療を受け、通常よりも早く回復したことが知られています。
このように、猫のゴロゴロ音は人にとっても有益な効果をもたらす可能性があり、ただの可愛らしい仕草ではなく、科学的にも注目される存在なのです。
猫のゴロゴロの注意点

猫のゴロゴロ音にはリラックスやストレス軽減などのメリットがありますが、状況によっては注意が必要な場合もあります。
特に、猫がいつもと違うタイミングでゴロゴロしていたり、元気がなかったりする場合は、体調不良のサインかもしれません。
ここでは、猫のゴロゴロ音に関する注意点を紹介します。
1. 体調不良の可能性がある
猫はリラックスしているときだけでなく、体調が悪いときや痛みを感じているときにもゴロゴロ音を出します。
例えば、ケガをしているときや病気で苦しいとき、自分自身を落ち着かせるためにゴロゴロと喉を鳴らすことがあります。
普段よりも頻繁にゴロゴロしていたり、食欲がない、元気がないといった様子が見られる場合は、注意が必要です。
このような変化があったら、できるだけ早めに動物病院を受診することをおすすめします。
2. ストレスが溜まっている可能性がある
ゴロゴロ音は安心のサインと思われがちですが、実はストレスを感じているときにも出すことがあります。
これは、猫が自分自身を落ち着かせるための行動のひとつです。
例えば、動物病院にいるときや、知らない人が家に来たときにゴロゴロと喉を鳴らしている場合は、緊張している可能性があります。
その場合は、猫が安心できる環境を作ることが大切です。
無理に抱っこしたり、近づきすぎずにそっと見守ることで、猫のストレスを和らげることができます。
3. いつもと違うゴロゴロ音に注意
ゴロゴロ音の強さや長さが普段と違う場合も気をつけるべきポイントです。
通常よりも長く続いたり、弱々しい音だったりすると、何らかの異変が起こっている可能性があります。
例えば、呼吸が苦しそうだったり、声を出すのがつらそうに見えたりする場合は、すぐに獣医師に相談しましょう。
特に、高齢の猫は病気のリスクも高くなるため、日頃から様子をしっかり観察することが大切です。
4. ゴロゴロ音がないからといって心配しすぎない
猫の中には、ほとんどゴロゴロ音を出さない子もいます。
これは性格や個体差によるもので、必ずしも不調のサインとは限りません。
飼い主に甘えたり、リラックスしていてもゴロゴロしない猫もいますので、無理に音を出させようとしなくても大丈夫です。
逆に、普段ゴロゴロする猫が突然鳴かなくなった場合は、何らかの体調変化が考えられるため、注意して観察するとよいでしょう。
5. 病気やケガのサインを見逃さないことが大切
猫のゴロゴロ音には様々な意味があり、時には体調不良のサインとなることもあります。
普段から猫の行動や体調の変化に気を配り、「いつもと違う」と感じたら、早めに対応することが大切です。
ゴロゴロ音だけでなく、食欲の有無、トイレの回数、毛づや、歩き方などにも注目し、総合的に判断しましょう。
愛猫の健康を守るためにも、普段の状態をしっかり把握しておくことが重要です。
猫のゴロゴロ音についてのまとめ
本記事は以上です。
猫のゴロゴロには神秘的な驚きの効果があることに驚かれた方も多いと思います。
猫のリラックスしたときのゴロゴロ音を聞けるように快適な環境を用意してあげましょう。